団体標準とは
団体標準とは、学会や協会などの各組織が編集または発表する標準で、連盟標準と呼称されているケースも散見されます。
2017年11月4日に交付された改正中国標準化法では、以下のように謳われています。
・国家は重要業界、戦略的な新興産業、核心となる基盤技術などの分野において自己革新による技術を
利用した団体標準、企業標準の制定を支援する。……第20条
・推奨国家標準、業界標準、地方標準、団体標準、企業標準の技術要件は強制国家標準の関連技術要件
を下回ってはならない。国家は社会団体、企業に推奨標準の関連技術要件より高い団体標準、
企業標準の制定を奨励する。……第21条
団体標準の制定については、業界団体が市場全体の競争力向上のために標準規格を作成することを推奨する、としており、行政は制定・発表そのものにはに関与せず、国務院標準化主管部門などが事後管理を実施します。
団体標準は、各業界団体や業界別の標準化技術委員会などの主導により、日々新しい標準の制定や登録が行われています。中国が、自国市場の品質向上に役立てるために、国として団体標準の整備を積極的に推進しているからです。
現時点では、直接的に、CCC認証や抜き取り検査といった強制性を伴う監督行為の評価要件となっているわけではありませんが、各地の地方消費者権益保護組織や専門メディア「消費者報道」などが品目別に実施している「比較試験」の結果に、影響を与える可能性は否定できません。少なくとも、自社製品に影響を与える団体標準の存在を「知らなかった」ですませられるとは考えない方がいいでしょう。
ご参考
以下は、「中国法規情報収集支援サービス GB NAVI IP」で掲載している“団体標準”の制定動向です。
「中軽連標準[2024] 14号 中国軽工業連合会、電動自転車製造業などに関する団体標準6件を発表」