掲載日:2025年11月28日
・ ICSとは
・ ICS分類の例
・ なぜ必要なのか
・ どんな場面で使うのか
・ まとめ
【ICSとは】
ISO(国際標準化機構)が中心となって作成した、
世界中の規格を分野別に整理するための「分類番号」です。
ISO・IECの国際規格だけでなく、JIS や GB など多くの国・地域の規格でも採用されています。
ICSでは、機械、化学、食品、IT、医療など様々な規格を分野ごとに体系的な番号で分類します。
「大分類→中分類→小分類」3段階で整理され、
関連する規格を図書館の本のように探しやすくします。
【ICS分類の例】
食品分野を例にすると、次のように分類されます。
(67→67.160→67.160.10)
・67 → 食品技術(大分類)
・67.160→飲料(中分類)
・67.160.10 アルコール飲料(小分類)
つまり、食品 → 飲み物 → お酒(ビール・ワインなど) というイメージで分類されます。
なお、ICS分類の全体構造は ISO が公開しており、
以下の公式サイトから全分類表を確認できます。
▶ ISO公式:ICS分類一覧(英語)
https://www.iso.org/standards-catalogue/browse-by-ics.html

【なぜ必要なのか】
ICS分類があることで規格を次のように整理・活用しやすくなります。
・膨大な規格を分野ごとに整理できる
・似た規格を比較しやすくなる
・ISO、IEC、JIS、GB など国を超えて横断検索できる
また、国際規格を横断的に調べる際には、ISO が提供する「Advanced Search」も便利です。
ICSコードを入力することで、特定分野の ISO 規格をまとめて調べることができます。

(参考:ISO Advanced Search ISO – Advanced search)
【どんな場面で使うのか】
・ISO/JIS/GBなど規格を調べるとき
・製品や技術に関係する規格を探すとき
・研究開発や品質管理で関連規格をまとめて把握したいとき
これらの場面では、ICS分類を使って分野を絞り込むと、必要な規格を効率よく検索できます。
なお、中国の国家標準検索サイト(SAC)でも ICS コードを入力して GB 規格を検索できます。
中国規格を特定分野でまとめて調べたいときに非常に役に立ちます。(参考:SAC 高度検索ページ)。

(SAC 高度検索ページ: https://std.samr.gov.cn/gb/search/gbAdvancedSearch )
【まとめ】
ICS分類は、規格を分野ごとに整理するための「分類番号」であり、
規格そのものの内容・品質・適用範囲を保証するものではありません。
図書館の分類番号と同じく、あくまで“どの分野の規格か”を示すだけの仕組みです。
一方でICS分類は、必要な規格を分野ごとに整理して探しやすくするための、
非常に有用な指標です。
また、規格の分類ルールを共通化することで規格情報の共有や普及を促進する役割も果たしています。
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