標準化の範囲
標準化法とは、文字通り、中国の標準化制度について定めた法律です。1989年4月1日に施行され、2017年11月4日第12期全国人民代表大会常務委員会第30次会議で改正が決まりました。
旧法の対象範囲は下記の通りですが、改正法では「農業、サービス業、社会管理も対象に含める」となっています。
・工業製品の……
品種、規格、品質、等級、安全、衛生について
設計、生産、検査、包装、貯蔵、輸送、使用方法、生産、貯蔵、輸送過程の安全、衛生について
・環境保全に関する各種技術基準及び検査方法
・建設工事の設計、施工方法及び安全
・上記に関する技術用語、符号、略号及び製図方法
標準規格の種類
旧法では、国家標準、業界標準、地方標準、企業標準の4種のみが言及されていますが、改正法では『団体標準』について言及されています。
・国家標準……国務院の標準化行政主管部門が制定
・業界標準……国務院の関係行政主管部門が制定・国務院の標準化行政主管部門に届け出
・地方標準……省・自治区・直轄市の標準化行政主管部門が制定・国務院の標準化行政主管部門及び
国務院関係行政主管部門に届け出
・企業標準……企業は生産した製品に関する適切な国家標準及び業界標準がない場合は、生産遂行
(品質保証)の根拠として企業標準を制定しなければならない
国家標準、業界標準がある場合でも、より厳しい要件の企業標準を制定し、企業内部で
実施することを奨励
企業の製品標準は、地元政府の標準化行政主管部門及び関係行政主管部門に届け出
強制標準と推奨標準
重複・矛盾する標準規格の整理・統合、強制標準の国家標準への一本化という大方針に沿った法改正が行われています。
・強制標準…人体の健康、人身、財産の安全を保障する標準及び法律・行政法規における強制執行の標準
・推奨標準…その他の標準
【旧法】 国家標準、業界標準、地方標準ともに、強制標準と推奨標準がある
省・自治区・直轄市の標準化行政主管部門が工業製品の安全、衛生基準について制定した
地方標準は、所轄行政区域内では強制標準
↓
【改正法】強制標準となるのは、国家標準のみ。業界標準、地方標準は原則としてすべて推奨標準
(ご参考)
以下は、上記通達の「中国法規情報収集支援サービス GB NAVI IP」での掲載イメージ
『改正標準化法の変更点に関する解説』