掲載日:2025年12月15日
■CNCAとは
CNCA は、中国における認証制度(CCC認証 など)を一元的に管理する中央行政機関で、
市場監督管理総局(SAMR)の下に位置する専門機関です。
CNCAには、以下①~④の4つの主要な役割があります。
【図:CNCAの位置づけ】
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【中国政府】
│
【市場監督管理総局】
│
【CNCA (国家認証認可監督管理委員会)】
├─ ② 実施規則の制定
└─ ④ 市場監督・品質監査
│
【認定認証機関(CQC・CCCAP ほか)】
└─ CNCAの規則に基づきCCC認証の実務と「実施細則」を制定
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①認証制度全体の企画・管理(制度ルールの策定)
CCC認証を含む中国の認証制度全体について、国としての基本ルールを作る役割です。
具体的には:
・CCC認証の対象製品リストを決める
・使用する国家標準(GB)など技術基準を決める
・認証の流れ(申請→試験→工場審査→証書発行)を統一
・CCCマーク管理
・認証にかかる費用の枠組みの設定
→認証制度の“基本設計”を行う中心的役割
② 実施規則の制定
製品ごとに「CCC認証はどう進めるか」をまとめた運用マニュアルを作ります。
具体的には:
・認証方式(型式試験、工場審査 など)
・工場審査の有無
・試験に使う国家標準(GB)の指定
・毎年のフォローアップ審査のやり方
→ メーカーや認証機関が従う実務のガイドラインとなる文書。
③ 認証機関・試験所の認可
CCC業務を行う機関を、中国政府として「ここは使っていい」と認定する役割です。
具体的には:
・CQC(※)などの認証機関の認可
・指定試験所の認定
→製品ごとに「どの機関が担当できるか」を決める許認可の仕事
(※補足)CQCは中国に40以上ある認証機関の中で最大規模。CCC 認証を最も多く取り扱う中心的な機関。
④ 市場監督・品質監査(ちゃんと運用されているかのチェック)
制度が正しく運用されているか継続的に監督します。
・市場での抜き取り検査
・不適合製品の公表
・認証証書の停止・取消し
・認証機関の監査や評価
→ 認証制度の公正性・信頼性を維持するための監視役
■CCC認証とは(China Compulsory Certification)
CCC認証は、中国が安全・環境保護のために定めた「強制性製品認証制度」です。
対象製品リスト(強制製品認証目録)に含まれる製品は、必ず認証取得と CCCマーク表示が必要です。
未認証の製品は、出荷、輸入および販売が禁止されています。
違反すると、製品没収や罰金などの行政処罰を受けることがあります。
中国で製品を流通させるための必須条件となる制度です。
■CCC認証の文書体系
(実施規則→実施細則→認証準拠標準)
CCC認証は、3種類の文書によって体系的に運用されています。
▼ 3階層の構造(概要)
1.実施規則(CNCA ) … 全体ルール(制度の基本設計図)
2.実施細則(認証機関) … 具体的なやり方(申請~試験~工場検査の手順書)
3.認証準拠標準(GB) … 試験で使う基準(安全・性能の規格)
▼ 各文書をわかりやすく解説
1. 実施規則(CNCA が作る「制度のきまり」)
・CCC制度の「共通ルール」をまとめたもの
・どんな方式で認証するか、どんな範囲が対象か、マークはどう管理するかなどを決める
→ 例えるなら 「学校の校則」 のようなもの
(全員が従う基本ルール)
2. 実施細則(CQC・CCCAP などの認証機関が作る「実務の手順書」)
・実施規則をもとに、CQCなどの認証機関が作る「運用マニュアル」
・提出書類、試験項目、工場検査のチェック内容など、実務が具体的に書かれている
→ 例えるなら 「授業の進め方マニュアル」
(先生=認証機関ごとに少し違う)
3. 認証準拠標準(GB/GB/T:試験で使う「技術基準」)
・製品が満たすべき安全基準・試験方法などを定めた規格
・どのGBを使うかは、上位の「実施規則」で指定される
→ 例えるなら 「テスト問題の範囲を決める教科書」
■CCC認証実施規則の確認方法
以下で確認可能:
・強制製品認証(CCC)目録の確認
・HSコードから適用可否を確認
・国家市場監督管理総局・CNCAの公告
・第三者認証機関(CQC等)による判定資料
これらの情報は不定期に更新されるため、必ず最新情報を確認する必要があります。
CNCA公式サイト:https://www.cnca.gov.cn/
CQC公式サイト : https://www.cqc.com.cn/www/english/
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